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Sakuraツーリング



 眠気なまこで空を眺めると、どんよりと雨が降りそうであった。 どうかな?と天気予報で南阿蘇までの全ルートの降水確率0%とのこと、予報を信じて出発する。
 走っていると冬場の寒さ程でないが手がかじかみ、途中から霧が霧雨に変る。 福岡県・小石原を過ぎた所にある温度計は5度を指していた。
 ソロツーリングなので中止にしても良いかな?と迷いつつ、いつもの阿蘇へルートを進む。
 大分県・日田市を抜け、渋滞を避けてファームロードを走り、黒川温泉付近に出る頃には霧雨でなく小雨へと変っていた。 かつ、風も強くなり足払いをされる感じでタイヤが滑る、転倒しないように恐々と瀬の本・三愛レストハウスへ到着する。
 ホット缶茶を飲んで体を温めながら外を眺めていると、九重の山々の山頂は雪化粧をしていた。 ひょっとして、タイヤが滑るのは路面が凍っていたのが原因かもしれない。

 小雨が降っていたが南阿蘇方面は青空が見えていたので、合羽に着替えずに最初の目的地・阿蘇神社へ出発する。 出発時点では路面が濡れて風が強かったが、神社に到着する頃には晴れ間も見えてきた。
 荷物をあるので管理人のいる有料駐車場にバイクを止める。 バイクを有料駐車場に止めるのを不思議といった感じで管理人代理さんが話し掛けてきた。
 彼から、桜の花が咲く季節はライトアップするとのこと、ライトに照らされた桜や神社は幻想的なので夜にも訪れて下さいといった話をしてくれた。
 確かに! 昨年、火振り祭りを見に来たとき、ライトアップされた阿蘇神社は戦国時代の城のような壮大な印象があった。 実際に夜見れば綺麗なんだろうな〜


 ヘルメットを脱いで阿蘇神社の境内で参拝をする。 ふと、右手を見ると「高砂の松」というのが建っていて、結婚式などで歌われる謡曲「高砂」の歌詞にでてくる相生の松らしい。 へぇと思いながら縁の薄い私は早速....
 でも、ちょっと恥ずかしかったので、写真を撮るふりしながら2周回ってみた。 どうなんだろう?効果はあったかな? そう思ってがんばろう!!
 また、松の近くに「せのび石」というのがあって子供の成長を祝って背の高さを図るみたいです。 やはり、3月に田の神様の結婚を祝う祭りがいとなわれるだけあって、こういったものがあるのですね。

 桜に包まれた阿蘇神社を写そうと参道に出てみると桜林といった感じで咲いていて、アマカメラマンが熱心に桜を撮っていた。 火振り祭りとは違う趣で楽しめました。
 そう、そう、ここ阿蘇神社は阿蘇開拓神々を祭っており、古くから農業の神として崇められ、祭礼は古代を今に伝えるそうです。 また、社殿は他には例がなく総欅の白木造りで、楼門は神社には珍らしい二層の屋根を持って力強さを感じます。 桜の季節に訪れると、社殿、楼門の剛に対して、桜の優しさが加わり、なんともはや...何度も訪れたくなりますよ。 阿蘇に来たら必ず立ち寄りたい場所ですね。

 神社を後にして食事をしようと高森へと向かう。 しかし、ソロツーリングなので、予定よりかなり早く高森町に着いてしまい。 知り合いから薦められていた「一心行の大桜」に立ち寄ってみる。
 まだ朝だというのに、かつ、数時間前まで雨が降っていたというのに一心行の大桜周辺は車で渋滞が始まっていた。 バイクだったので、駐車場の小さなデッドゾーン(車が止めにくい小さな空地)に誘導されてたので、早々と駐車できた。
 防寒具を脱いで桜を見に行くと、1本の大きな木の周りは既に人であふれかえっていた。 フレーム内に人が入らないように写すのは無理だなと思って、せめて、花に興味のない運転手達が写らないようにしなら、近づいたり、遠ざかったり、ぐるりと回りながら人の流れを読みながらパシャ、パシャ 桜の全景、UPを撮りました。
 そう、そう、散策中に気になったのは桜の木の根本に向かって祈る方や桜の花を食べている人がいました。 なんでだろう? 

 散策も終わり食事をする為に高森へと戻る途中、ふっと「菜の花畑の中にぽつりと咲いている感じなので、一人で、長い間、生きてきて可哀想」との文字が頭に浮かんで、それから離れませんでした。 帰ってから、気になるので、この桜のいわれを調べてみると「一心行の大桜」は、全国名水百選の1つに数えられる「白川水源」がある熊本県・白水村にあります。 桜の根元には墓石があって、昔、白水村付近にあった城主の墓だそうです。
 名前の由来は城主達の霊を一心に弔い行をおさめたというところから「一心行」の名がついたとの事です。 また、この老木は400余も生き続けているうち何度か訪れた災害を乗り越え、落雷により幹が6本に裂けてしまいましたが、今でも春には白い綺麗な花を咲かせているそうです。 その話を聞いて、逆に周辺の人に愛されて、長い間、移り変わりを見つづけて来た事に気がつき。 今日一日中、気になっていた事が消えて行きました。 地元のみんなから愛されているのですね。


 早めのお昼を高森田楽村で頂く。 ここは阿蘇五岳の中でも険しい山・根子岳の麓にあって、根子岳と麓の豊かな自然を味わいながらお食事ができます。
 私は先週に車で訪れて地鶏を食べたので田楽を注文しました。 田楽というと豆腐に味噌を塗って焼いた物というイメージが強いですね。 でも、ここはで、季節の地物を串に刺して、囲炉裏の炭火で焼いて、調味料として味噌を塗って食べます。 素朴な料理ですが、魚嫌いな私でも美味しく魚を食べれるし、里芋はほくほくして美味しかったです。
 また、定食を頼むと高菜飯とだご汁がついてきて、汁にゆず胡椒を加えて食べると美味しさがまします。
 実際に田楽を自分で焼きながら、ツーリングで冷え切った体を囲炉裏の炭の火の暖かさで温め、田楽を食べながら内側から暖めます。 以前、田楽は冬の場の食べ物だと言われた事を思い出しました。 昔の人は外の作業で冷え切った体を温めながら田楽を焼いて、自家製で作れる調味料・味噌で味付けしたのでしょうね。

 食べ終わり体が温もったので友人と一緒に走ろうと約束している耶馬溪へ 同じルートを通って戻るのもツーリングライダーとしては寂しいのでルートを変更。
 JR波多野駅手前で「阿蘇望橋」という案内板を発見。 看板があるぐらいなので珍しい橋かな?と思って向かうが...放牧地を逃げ出した牛に追いかけられたりのアクシデント、工事中の道路でオフ体験をしながら到着する。 おもしろかった。(^^)
 その橋は「トムソウヤの冒険」...いや、いや、「マジソン郡の橋」のように屋根付きの橋でした。 映画のようにこの橋を撮影に訪れたカメラマンと女性とのラブロマンスをと期待して周囲を見渡したけど...誰も居ませんでした。 残念。

 波多野・道の駅からヤマナミハイウエイへと結ぶ道は、複数の牧場の傍を繋いでいて、草原の大海原を走り抜ける感じが好きで訪れる。 この道を走っていると、時折、牛がよだれを垂らしながらこちらを眺めていたり、尻尾を振って歓迎してくれる。 そういえば、牛もお産の季節なのか、牧場の施設の近くを通過するとき子牛が見えた。
 ヤマナミから牧野戸を避けて筋湯に回り四季彩道路を走る。 このルートは山々が重なったり/離れたり、山のある風景を眺めながらを走れるので大好きである。 
 
 四季彩道路も終わりを迎えて玖珠にでる。 ここからは林道ツーリングに出た仲間と合流する為にどのルートを走るか迷いつつ、一目八景へ通じるルートから合流するツーリング仲間のリーダー格が良く使う立羽田の景へと通じるルートを選択した。
 岩肌、森林や棚田を抜ける狭い道を走り抜け、突然に視界が開ける場所が「立羽田の景」である。 ここは道路脇に桜が咲いて、竹の子のように岩がにゅきにょきと生えてきたような感のあって大好きな道である。 ここで風景写真を撮るのを兼ねて休息する。 桜と岩を眺めていると、どこかで聞いたことのある音? あれ? と思ったらKLE400を発見。 自分で言うのもなんだけど珍しい。

 その後、携帯電話で連絡をとりながら迷いながら耶馬溪ダムで落ち合う。 しかし、顔合わせた第一声から彼らのツーリングに参加しない事を嫌味のように言いはなつ。
 え? (><) 私は耶馬溪MCを閉鎖するというので心配して駆けつけた状況なのに、これはなに? それもわざわざ予定を切り上げて数十キロも寄り道しているのに....  また、今回のツーリングは昨年から何かある度に「桜が咲いたら、桜をバックにバイクの写真を撮りに行くよ」と言っていたので彼らも知らないはずは無いのだけど...
 まぁ、口の悪いやつらだと自分に言い聞かせて、約束していた耶馬溪にある小学校を珈琲店に改造した店へと行くが、ここでも追い討ちをかけるように四面楚歌状態で参加しない事が悪い事のように言いつづけるために........美味しいはずの珈琲は苦がく、不味かった。